2022 02 16

奥美濃古地鶏むね肉機能性表示食品の取得について

岐阜アグリフーズ株式会社

代表取締役専務 後藤康晴


機能性表示食品の取得にあたってどんな課題がありましたか?
どのように解決されましたか?

課題①どうすれば取得できるのかわからなかった

はかた地どりが「県」「大学」の全面的なバックアップで取得できたことを記事で読んだことが、温めていた思いに火をつけ、取得への決断となった。経済的に取得できるかどうかも検証する必要があった。まず岐阜県農政部畜産振興課へ電話相談⇒岐阜県食品科学研究所を紹介される⇒機能性表示食品制度の無償レクチャーの受講⇒取得までの方法・コストを理解できた

課題②費用の問題未経験者であったので、コンサルと契約せざるを得ない。

コンサル料以外に高額な検査料も必要となる。タイミングよく山県市の中小企業等活性化補助金が創設されたので、これを適用すべく交渉し、可能だとわかったので、社内りん議を起案し承認を得た。補助金上限80万円。費用対効果のため、奥美濃古地鶏だけでなく、清流美どりもセットで取得を目指す。

課題③人材の問題詳しい従業員はいない。

生産部の浅野と専務の後藤が中心となり、コンサルの指導を受け手続きを進めた。



飼料についての考え方と独自の取り組みが、健康な地鶏を育んできた

配合飼料であるが、餌付け時から出荷時まで、ホルモン剤、抗生物質、合成抗菌剤を一切使用していない。プロバイオティクスとしてEM(有用微生物群)を使用したEMフィード(当社が開発販売、委託製造)を混入している。25年以上になる。



品質管理、安全性において畜産物の国際認証を取得し順守している

GFSI(国際食品安全イニシャチブ)の承認スキームのひとつであるSQF認証工場で製造加工されており(岐阜県HACCPの認証工場でもある)、安全と品質管理のルール順守を徹底している。



奥美濃古地鶏の由来、歴史について教えてください

岐阜県畜産研究所養鶏研究部(当時)で、昭和63年度から「おいしい卵と鶏肉づくり事業」で天然記念物(昭和16年指定)の岐阜地鶏を活用した高品質肉養鶏の開発を行い、4年の歳月をかけて、昔なつかしい「神代の味」を再現した高品質肉用鶏が誕生した。当時の梶原知事により、「奥美濃郡上」をイメージした「奥美濃古地鶏」と命名され、平成4年3月に発表された。
古事記の「天の岩戸」の話にある「常世の長鳴鳥」は「岐阜地鶏」の祖先のことと考えられている。同時に卵用鶏も作出されている。



今後の展望やプランについて教えてください

1.奥美濃古地鶏を、広く多くの方に知ってもらうとともに、むね肉の機能性のメリットを利用者に享受してもらいたい。そのためには、継続しておいしく食べていただきたいので、アイデアレシピを提案したい。また利用者からもご提案いただきたい。
ホームページやSNS、QRコード等電子媒体を活用して、広くアピールしたい。

2.銘柄鶏「清流美どり」も同じように、販売拡大したい。

3.消費者が継続して利用しやすいパッケージでの商品開発、商品提供をしたい。必要なときに必要な量を調理できるようなバラ凍結品など、生鮮食品だけでなく、加工品も開発していく予定。


岐阜アグリフーズ株式会社

https://gaf.co.jp/chicken/