2022 04 11

2-消費者にとってのメリットは?

大阪大学大学院医学系研究科
臨床遺伝子治療学寄付講座教授

森下 竜一


 健康食品の効果について、かつては曖昧な表現が使われており、消費者にとってわかりにくいものでした。それは、機能性が明確に認められていなかったためです。

 しかし、2015年にスタートした機能性表示食品制度により、企業は科学的根拠に基づいて効果を確認し、消費者庁に届け出を行うことで、食品の機能性を表示することができるようになりました。

 この制度では、偽物ではなく、実際に人で効果が確認された食品のみが対象となり、例えば体脂肪が減るか、高めの血圧が下がるかなどの試験結果が求められます。また、品質や安全性についてもすべて情報が公開され、消費者が確認できる仕組みが整えられています。


 現在までに*、すでに4000件を超える食品が届出されており、みかんやリンゴ、鶏肉、カンパチといった生鮮食品にも適用されています。このように、消費者は安心して機能性を確認しながら、健康維持のために食品を選ぶことができるようになりました。詳しくは動画をご参照ください。


*2022年