2022 04 11

6-消費者にとって気をつけたいポイントは?

大阪大学大学院医学系研究科
臨床遺伝子治療学寄付講座教授

森下 竜一


 機能性表示食品やトクホ(特定保健用食品)は、あくまで食品であり、医薬品ではないという点に注意が必要です。これらは病気を治療したり予防するものではなく、健康の維持や増進を目的としています。たとえば、糖尿病や高血圧などで医師から薬を処方されている方が、食品で治療しようとすることはできません。

 機能性表示食品やトクホは、健康状態がまだ医薬品を必要とする段階ではないけれども、少し気を使いたいという方に適したものです。病気が進行している場合には、早期の治療が大切であり、医薬品が必要となることもあります。そのため、自分の状態が「健康維持のために少し気を使う段階」なのか、「すでに病気で治療が必要な段階」なのかをきちんと判断することが重要です。

 

 また、目のピント機能の調節や膝の曲げ伸ばし、認知機能の維持など、さまざまな機能性表示食品が登場しており、消費者は自分が気にしている点に合ったものを選べるようになっています。自分の健康状態をよく理解し、それに応じた最適な食品を選ぶことが大切です。詳しくは動画をご参照ください。