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サプリメントという言葉は、アメリカの「ダイエタリー・サプリメント(Dietary Supplement)」の略であり、いわゆる「栄養補助食品」や「健康補助食品」を指します。Supplementとは、補足・追加を表し、そのため、ダイエタリー・サプリメントとは「本来、日常の食事で不足する栄養分を補うもの」ということ。
サプリメントは薬のような形をしていますが医薬品ではなく、あくまで「食品」です。日本では、医薬品は全て薬事法によって定められており、この薬事法に相当しないものは、みな「食品」です。医薬品は病気の予防や治療を目的としたものですが、食品はその目的をもたないものになっています。そのため、食品であるサプリメントは「○○に効果がある」「○○の予防に」などといった表示や広告をすることはできません。
では、なぜ医薬品ではないのに、体にとって良い効果が期待されるのか。それは栄養素が不足すると、病気になることがあるためです。例えば、頭痛薬を飲んでいないからといって、頭痛になるわけではありませんが、栄養素の不足により、頭痛になる場合があります。サプリメントは病気にならない体づくりをするための食品といえます。
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現在の日本人の多くは『エネルギー過剰』・『ビタミン・ミネラル不足』に陥っています。その原因は大きく分けて二つ。
一つ目は、現在私たちが食べている食品に含まれる栄養素が、以前に比べずっと少なくなっていることです。ここ数十年で野菜の栄養素は8分の1から20分の1にまで減少しているといわれます。なぜこのようなことが起きるのかというと、同じ畑で大量に野菜を作り続けていることや、化学肥料の使用により土地がやせてしまったためです。野菜は栄養素を自分で作り出すのではなく、土が持っている栄養素を吸収して自分のものにしていますが、さまざまな作物をたくさん作ることにより土が酸性化し、野菜に栄養素を供給できなくなっています。このため野菜自体の栄養素が減り、きちんと野菜を食べているつもりでも栄養素が摂れていないということになるのです。
二つ目は加工食品の増加です。野菜や果物に含まれるビタミン・ミネラルは、収穫後、時間とともに減っていき、加工されることでさらに減少します。こうして、流通や加工によりビタミンやミネラルが減少しても、エネルギーが減ることはありません。そのためエネルギー過剰、ビタミン・ミネラル不足に陥ってしまうのです。
一方、サプリメントは食品の持つ栄養素を取り出し、エネルギーを削ったものです。必要な栄養素だけを効率よく補給できるようにした『逆加工食品』と言えるでしょう。栄養素の減った野菜や果物、加工食品を多く摂取する現代人には、手軽に栄養素を補給できるサプリメントは、使い方によっては有用なものと言えましょう。
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サプリメントは食品のため、基本的にはいつ摂っても大丈夫です。具体的な摂取方法が示されていないのは、サプリメントが薬ではないために、用法用量などの摂り方を表示してはならないという規制があるためです。ただ、消化吸収の面から考えると、食事と一緒に摂取するのが望ましいでしょう。脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)やβ-カロテン、コエンザイムQ10などは、油脂とともに摂ると吸収率が大幅にアップします。また、水溶性ビタミン(ビタミンB・C)などは一日分を一度にまとめて摂るのではなく、複数回に分けてこまめに補う方が良いのです。一度にたくさん摂っても体内にとどめておくことができず、尿とともに排泄されてしまいます。目安としては一日三回、食事と一緒に摂るとよいでしょう。
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サプリメントは湿気に弱く、一般的に売られているアルミ袋やボトルには、乾燥剤が入れられています。直射日光や高温多湿を避けて保存することに気をつければ、サプリメントの保存期間は1年から3年と長く、よほどのことがない限り腐ったり品質が低下したりすることは少ないでしょう。
しかし、サプリメントを携帯するためのケースに詰め替えた場合、湿気を受けやすいため、1日~2日で飲みきるのが理想的です。
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サプリメントの種類によっては数日間で効果が感じられるものもありますが、ほとんどの場合は効果を感じるまでに、ある程度の期間が必要です。体質や体調、個人の食生活などにより差が生じますが、早くて1ヶ月、通常2ヶ月から3ヶ月を目安に続けて効果を判定しましょう。効果が表れない場合、今の自分の状態に合っていないか、商品の選択が間違っていることも考えられます。商品を替えてみることで、効果を感じられる場合もあります。パッケージの表示から得られる情報だけでは、自分に合った最適なサプリメントを見つけることは難しいかもしれません。いくつかの商品を試すことで、自分にとって最適なものを見つけたいですね。
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- A
商品の中には、天然成分であることを強調したサプリメントが多く見られます。しかし、現在では天然でも合成でも『効果は変わらない』と考えられています。
ただし、明らかに天然の方が効果が高いとされているものの一つに、ビタミンEがあります。ビタミンEは「トコフェロール」という物質で、天然と合成では立体構造が異なります。天然では「D‐α‐トコフェロール」、合成では「D‐l‐トコフェロール」と書かれており、天然のD‐αタイプの方が長時間体内に留まっていることができるため、抗酸化作用はD‐lタイプの2~3倍といわれています。
いずれにしても気をつけることは「天然」という言葉が、必ずしも安全を示しているわけではないということ。たとえば原料が化学肥料や農薬、ダイオキシンなどに汚染されている可能性もあり、とくに東南アジアや中国から輸入されたものは、輸入手段や保管方法に不備が多いと言われています。さらに、天然のサプリメントは合成のものより値段が高い。
一方、合成のサプリメントは、製造コストが天然のものより安価、また品質が一定で、成分が明確であるという利点があります。なかには「天然由来」とうたって、原料は天然だが化学合成されたものが使われていることもあります。天然という言葉を「安全」「安心」と読み違えないように気をつけて利用することが大切です。
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一日の目安量3粒のサプリメントを6粒飲んだからといって、倍の効果が得られるわけではありません。過剰に摂取した場合、たとえば脂溶性の栄養素では、体内の脂肪に蓄積され、頭痛や嘔吐、肝機能障害などの過剰症が出たり、結石を招いたりすることもあります。
複数のサプリメントを組み合わせて飲んでいる場合、自分でも気づかないうちに摂り過ぎている可能性もあるので注意が必要です。サプリメントの含有量表示をチェックし、目安量を調節して上手に利用しましょう。
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まず、どこが製造しているのか、もしくは販売しているのかを確認し、責任の所在を確かめます。これが明確でないものは避けましょう。また、お問い合わせ先などの連絡先がきちんと書かれていることも重要です。
また、商品ラベルに成分表示がきちんと書かれているものが望ましい。名称、原材料、内容量などの表示は義務付けられていますが、成分表示に関しては任意です。内容成分とその含量がきちんと記載されているものであれば、製品としての信頼性がより高いと言えますね。
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サプリメントを飲んでいれば、食事は5適当でもいいの?
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「栄養はサプリメントで摂っているから、食事は適当でも大丈夫」といった考えは、誰もが陥りやすいサプリメントの落とし穴です。サプリメントから摂る栄養だけで、食物から摂る栄養を完全に補うことはできません。たとえば、かぼちゃの煮物の代わりにビタミンと食物繊維のサプリメントを摂ったとしても、当然それだけでかぼちゃの栄養素を全て補えるわけではないからです。
私たち人間が生きていくうえで必要な栄養素はたくさんあり、それを補給している食べ物にどんな栄養素が含まれているのかについては、まだすべてがわかっているわけではないので、これを食べていれば十分だという宇宙食のようなサプリメントはないのです。将来、科学が進歩して、そんなサプリメントが登場するかもしれませんが、今のところ、毎日、しっかりと食事を取ることが大切です。
また、食事の目的には栄養を摂るためだけではなく、親しい人と一緒に食事を取ることによるストレス解消や、五感で味わうことによる幸福感、よく噛むことで脳の活性化を促進するなど、サプリメントでは真似できないさまざまな効果があるのです。
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「トクホ」とは、「特定保健用食品」の略で、消費者庁により、健康表示をつけることを許可された食品です。法律的には、「特別用途食品」で、「保健機能食品」に分類されます。「食後の中性脂肪を抑える」、「おなかの調子を整える」、「コレステロールが気になる方に」などといった健康への有用性を表示しています。このような表示は、保健機能食品以外の一般の健康食品やサプリメントには厳しく規制されています。
トクホは、生活習慣病の一次予防を目的に作られており、医薬品並みに厳しい臨床試験を行い、その有用性が認められた場合のみ表示が許されるものです。ただ、トクホは医薬品ではないため、直接的な症状や疾病の改善につながる内容を表示することはできません。たとえば、「血糖値を正常に保つことを助ける食品です」と表示することは可能ですが、「血糖値の上昇を抑える食品です」と表示することはできないのです。
また、平成十七年二月より「条件付特定保健用食品(条件付トクホ)」が認められています。これは、トクホほどの科学的根拠を満たしていなくても、一定の効果がある食品に対して表示が許可されるものです。主に抗酸化食品やイチョウ葉エキス、プロポリスなど、メカニズムが確立していなくても、科学的に効果が確認されている健康食品に対するものです。条件付トクホでは、「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが、△△に適している可能性がある食品です。」といった表示がされています。
さらに、平成十七年二月に、規格基準型のトクホが認められました。これは、これまでの許可件数が多く、科学的根拠がはっきりしているため、薬事・食品衛生審議会での個別審査を行わずに許可されるものです。オリゴ糖や難消化性デキストリンなどがあります。
私たち利用者から見れば、トクホのマークは「国のお墨付き」という信頼のマークです。しかし、どのような科学的根拠により、どれくらいの数のヒト臨床試験が行われ、どのような結果だったかについての情報はほとんど提供されていません。また、トクホは一度許可されれば、無期限に表示することができるため、利用者はトクホの表示で安心することなく、常に情報確認して、しっかりとした目で商品を選択したいものです。
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「栄養機能食品」とは、「トクホ」と同様に「保健機能食品」に分類されます。トクホは一部を除き、商品ごとに審査される「個別許可型」であるのに対し、栄養機能食品は「規格基準型」といって、一日当たりの摂取目安量に含まれる栄養素の含有量が、国が定めた上限値・下限値の規格基準値以内であれば、審査を受けずにその栄養成分の機能表示ができるものです。機能表示とあわせて、注意喚起表示なども適正に表示しなければなりません。
対象となる栄養素は、人間の生命活動に必要不可欠な栄養素で、科学的根拠が栄養学的・医学的に広く認められ確立されているビタミン13種類、ミネラル6種類、脂肪酸(n-3系脂肪酸)1種類に限られています。
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「特定保健用食品(トクホ)」と「栄養機能食品」に続く第3の食品表示制度として2015年4月にスタートした制度です。
サプリメントだけでなく、加工食品や生鮮食品など食品全般が対象になります。機能性関与成分が明確で、機能性の科学的根拠や安全性の根拠などの資料を届け出れば、一定の機能表示ができる「届け出制」です。
これまで「健康な体をサポート」とか「いつまでも元気に歩きたい方へ」といったあいまいな表現だったものが、「正常な血糖値の維持に役立つ」「膝関節の曲げ伸ばしを助ける機能があります」などと機能性をうたえるようになりました。
製品に関する提出資料は、消費者庁のホームページに公開されていますので、機能性の根拠となるデータなどを確認することができます。
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単品のサプリメントを何種類も摂るよりも、いくつかの栄養素が一緒になっている複合タイプの方が、一般的に効率は良いでしょう。また栄養素は単独ではなく複合的に働くことが多いので、そうした相互作用を勘案して設計されていることが多いからです。
たとえばカルシウムの場合、マグネシウムと一緒に摂取することで、相乗的に吸収効率が高まります。最適な割合はカルシウム対マグネシウム=2対1といわれ、こうした割合で設計されていることが多いようです。 他にも、鉄の吸収にはビタミンCや銅、コバルト、マンガンとともに摂取するとよいので、こうした成分が調整されていたりします。
また、複合タイプのマルチビタミン・ミネラルなどでは、それぞれの成分がチームプレーによって相互に働き合うので相乗効果も期待でき、「ビタミン・ミネラル不足」に陥っている現代人には、ベースサプリメントとして適当だと言えましょう。マルチビタミン・ミネラルでまず必須栄養素を総合的に補ってから、さらに不足している栄養素を単品でプラスするのが良いのではないでしょうか。
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インターネットの普及により、海外の製品も簡単に手に入れられるようになりました。とくにアメリカでは、効果や効能を表示することができるため、利用者は自分の目的に合ったものを選びやすいようです。
しかし個人輸入の場合、商品についての問い合わせや返品、交換は自分で交渉しなければならず、語学力に自信がないようなら、国産品のほうが安全だといえます。
また、外国製のサプリメントは日本のものと規格が大きく異なっています。もともとの体格の違いから、栄養素の含有量が多めであり、外国製のサプリメントを摂り続けていたら過剰摂取になってしまったという例もあるようです。さらに、日本の厚生労働省が許可していない成分が含まれている製品もあります。
日本では売られていない特殊な製品を除き、日本のものを利用するのが安全だといえるでしょう。
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子供がサプリメントを摂ることに関してはとくに問題はありません。むしろ、現代の子供はストレスやファーストフードに囲まれており、ビタミンやミネラル不足の状態に陥っている可能性を考えれば、栄養素補給のためにサプリメントを利用する意味はあるかもしれません。
ただ、サプリメントは大人の体を基準に作られているために、子供がサプリメントを摂る場合、量の調節が必要です。サプリメントの目安量は体重50㌔から60㌔を基準にしており、子供の場合は体重で換算して、たとえば30㌔の子供の場合は目安量の半分にすればよいでしょう。
もちろん、利用前には必ずパッケージをよく読み、子供に向かない成分がはいっていないかを確認することも重要です。
ちなみに、子供におすすめのサプリメントとして、ビタミン、ミネラル、たんぱく質、DHAなどが推奨されています。
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サプリメントには、たいてい添加物が使用されており、ラベルの原材料の項目に記載されています。錠剤には、材料を固めるための結合剤や、一定の大きさにするために足りない分量を埋め合わせる充填剤(結合材と充填剤を賦形剤という)、また材料が鋳型にくっつかないように滑らかにする滑剤、錠剤を湿気や酸化から守るとともに飲み込みやすくするためのコーティング剤などが、またドリンク剤には、保存料がよく使われており、着色料や香料、甘味料などを添付しているものも多く見られます。
こうした食品添加物は、厚生労働省が許可しているものですが、安全性の絶対評価ではありません。平成16年、腎臓への発がん性が認められたため、アカネ色素が既存添加物名簿から消除されました。科学の進歩に伴って、チェック機能が向上すれば、評価も変わるかもしれません。
また、複数摂取のリスクもあるでしょう。発色剤の亜硝酸ナトリウムに、保存料のソルビン酸や安息香酸エステル類を加えると、ニトロソ化合物という発ガン物質になります。異なる2種類以上の添加物を摂った場合の危険性については、未知数です。現代人は、一日に数十種類の添加物を口にしていると言われています。あくまでも個人の価値観ですが、その「必要度」を考えながら判断しましょう。
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サプリメントが効くか、効かないか、を考えるとき、その有効性を左右するのは、おもに次の3つの要素があります。
要素1:「製品の品質・内容」
たとえば、カルシウムという成分の有効性が、そのままカルシウムを使用した製品の有効性にはなりません。製品の有効性は、成分の含有量、吸収率や相乗作用を考えた配合がカギとなるでしょう。カルシウムなら、マグネシウムと2:1の割合の配合で相乗的に吸収効率が高まります。これにビタミンC、Dを加えれば、吸収は促進されます。こうしたポイントを押さえた設計ができているか、という点がまずひとつ。
あわせて、製造や保存、販売過程での品質管理も重要な要素です。たとえば、抗酸化力を期待して摂るサプリメントが、日の当たるような店頭に並べてられていれば、その抗酸化作用は失活している可能性があるでしょう。また、n-3系の脂肪酸を含んだ製品なら、低温搾抽や遮光処理、冷蔵保存などは必要な条件です。酸化し、劣化したものを使用し続ければ、健康を害する恐れもあるので、ぜひチェックしましょう。一つの目安として、GMP(Good Manufacturing Practice)を取得している工場か否かを確認するのも判断要素の一つです。
製造年月日の確認も大切です。ラベルの賞味期限はたいてい1~3年で表記されていますが、製造後に経過した時間にともなって、効力は失われていきます。とくにビタミン類は8ヶ月を経過すると、その作用は半減すると考えられています。
要素2:「摂取の仕方」
同じ製品でも、摂取する量やタイミング、他の素材や薬品との飲み合わせなどによって、有効性に差異が生じることがあります。たとえば摂取量は、飲む人の体格や年齢、目的などによっても異なります。ビタミンCを取る目的が、風邪対策か、美肌対策か、がん対策かによって、正確に言えば必要量は違ってくるのです。
要素3:「利用者の環境」
「利用者の環境」も効果を分ける要素の一つです。体重が40kgの女性と80kgの男性、肉食を好む若者と菜食を好む高齢者とでは、効果は一律ではないでしょう。年齢、体格、遺伝的素因、消化吸収能力、職業、食環境、嗜好(喫煙やアルコール)など、その人の体内や体外の環境が深く関係すると言えます。よって製品の「効果効能」を鵜呑みにはできませんし、「効いた」という他人の体験談が自分に当てはまるわけでもありません。
効果を把握するために、血液や尿、爪や毛髪の検査データなどを取るクリニックもありますが、自身の体感チェックをすると一つの目安になります。加えて、体重や血圧、体脂肪など、自宅でも簡単にできる測定機器を用いて、日頃から、体の変化を把握する習慣を身につけるとよいでしょう。
体感チェックリスト
下記の表でご自身の体感をチェックしてみましょう
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- A
日本の法律では、人が口から摂取するものは「医薬品」か「食品」のどちらかになります。その線引きは、使用される成分によって、厚生労働省が定める「食薬区分」に依るものです。
「医薬品」の定義には、疾病の診断、治療、予防に使用される、また身体の構造、機能に影響を及ぼすもの、となっています。これに相当しないものが「食品」になるので、食品は病気の予防や治療を目的にしてはならないわけです。つまり、同じビタミンでも医薬品の場合は、「疲労回復に、シミ・そばかすに」と効能を表現できますが、サプリメントは食品なので「××に効く」「××の予防に」という効能も、有効成分も一切言えないことになっています。あるいは「いつ、どれだけ飲むか」という用法用量も表現してはならないという決まりです。これは、サプリメントには医薬品のような審査もなく、規格基準も曖昧だという信頼性の問題が一つ、また、適正な医療を受ける機会を失う危険性がある、という理由も一つにあります。
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Q
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人は健康に生きていくために、食べ物を摂り、それを体内で代謝して、生活活動に必要なエネルギーを作ったり(エネルギー代謝)、身体の細胞を新しく作り直したりして(新陳代謝)、成長しているのです。このプロセスを「栄養」と言います。
もしも栄養の状態が適切でなければ、心と身体の健康が維持できないだけでなく、ストレスや感染に対する抵抗力が低下し、病気に陥ってしまうでしょう。
人体は図のような栄養素で構成されており、その栄養素は代謝によって絶えず失われていく。一見、変化しないように見える骨のミネラルでさえも、常に少しずつ入れ代わっている。そのため、人は食物に含まれる栄養素を摂取して、失われた栄養素の補充を行って、体の健康を保っている。
★骨の再構築(リモデリング)
骨は1年間で体全体の20~30%が新しく生まれ変わっている。
・破骨細胞・・・約3週間、骨吸収が続く
・骨芽細胞・・・3~4ヶ月かけて骨形成を行う
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Q
- A
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Q
- A
体内で合成できない必須アミノ酸(9種)は、食事から摂らなければなりませんが、それぞれのアミノ酸のバランスが重要になります。
アミノ酸の比率を、桶を構成する板に例えたのが「リービッヒの最小律」。この板の1枚でも基準に満たないものがあると、この桶には1番低い板のところまでしか水は入りません。つまり、食品タンパク質中の最も不足するアミノ酸(第一制限アミノ酸)の比率が、その栄養価を決めるということです。
★食品タンパク質のアミノ酸価
一般には、植物性タンパク質は動物性タンパク質に比べて栄養価が劣る。ただ、植物性タンパク質の食べあわせによって、「アミノ酸の補足効果」が得られる。一例として、穀類タンパク質(制限アミノ酸がリジン)と大豆タンパク質(制限アミノ酸が含流アミノ酸)は互いの不足を補い、栄養価を高めることができる。つまり、ご飯に納豆をかければ、アミノ酸価が高くなるのだ。また、植物性タンパク質に動物性タンパク質を組み合わせれば、良質のタンパク質がとれる。動物性のタンパク質が総タンパク質の4割以上なら、不足の心配はない。
※ここに注意 数種の不足しているアミノ酸のうち、1種類だけを補足すると、かえって他のアミノ酸の要求量が増え、栄養価が低下する。これを「アミノ酸インバランス」という。
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